2025年の生活保護申請件数が前年を上回り、6年連続の増加となったことが厚生労働省の調査で明らかになりました。
申請件数は25万6438件となり、前年と比べて0.2%増加しています。
日本では物価上昇や高齢化、単身世帯の増加など社会構造の変化が続いており、生活保護の申請動向は社会状況を映す重要な指標の一つです。この記事では、最新データをもとに生活保護申請の現状や背景についてわかりやすく解説します。
2025年の生活保護申請件数は25万6438件
厚生労働省によると、2025年の生活保護申請件数は25万6438件となりました。
この数字には、1〜3月は確定値、4月以降は速報値が含まれています。
前年と比較すると0.2%の増加で、増加幅は大きくないものの、生活保護申請が増える傾向は6年連続となりました。
生活保護は、生活に困窮する人に対して最低限度の生活を保障する制度です。申請数が増えるということは、それだけ生活に困る人が増えている可能性があることを示しています。
単身世帯の増加が申請増の要因
厚生労働省は、今回の申請増加の背景として単身世帯の増加を挙げています。
近年、日本では以下のような社会変化が進んでいます。
高齢者の一人暮らしの増加
未婚率の上昇
離婚による単身世帯の増加
若年層の低所得化
単身世帯は、家族と同居している世帯と比べて収入が減ったときの支えが少ないため、生活困窮に陥りやすい傾向があります。
そのため、単身世帯の増加は生活保護申請の増加に大きく影響していると考えられています。
2025年12月の申請件数は3カ月ぶりに増加
2025年12月の生活保護申請件数は1万8586件でした。
これは前年同月比で0.2%増となり、3カ月ぶりに前年同月を上回る結果となりました。
月ごとの申請数は季節や雇用状況によって変動しますが、全体としては緩やかな増加傾向が続いていると見られます。
被保護世帯は164万6424世帯
生活保護を受給している世帯(被保護世帯)は、164万6424世帯となりました。
一時的に保護が停止されている世帯を除いた内訳は次の通りです。
被保護世帯の内訳
高齢者世帯:54.9%
その他の世帯(失業者など):16.0%
このデータからも分かるように、生活保護受給世帯の半数以上が高齢者世帯となっています。
高齢化が生活保護増加の大きな要因
日本は世界でもトップクラスの高齢化社会です。
高齢者の生活保護受給が増えている理由として、次のような問題が指摘されています。
年金だけでは生活できない高齢者
国民年金のみの受給者の場合、年金額は月5〜6万円程度のケースもあります。
家賃や医療費、食費を考えると、年金だけでは生活が厳しい人も少なくありません。
一人暮らし高齢者の増加
家族と同居していれば生活費を分担できますが、単身高齢者の場合は生活費をすべて自分で負担する必要があります。
そのため、高齢者の単身世帯が増えるほど生活保護の需要も増える傾向があります。
物価上昇も生活困窮の背景に
近年は物価上昇も続いています。
特に次のような生活費が上昇しています。
食料品
電気・ガス料金
家賃
医療費
収入が増えない一方で生活費が上がれば、生活は苦しくなります。
その結果、生活保護の申請に至る人が増えている可能性もあります。
今後も生活保護申請は増える可能性
日本では今後も次のような社会変化が予想されています。
高齢化の進行
単身世帯の増加
低賃金問題
物価上昇
これらの要因を考えると、生活保護申請は今後も一定数で推移する、または増加する可能性があります。
生活保護は最後のセーフティネットとして重要な制度ですが、同時に貧困問題や社会保障の課題を示す指標でもあります。
まとめ
2025年の生活保護申請件数は25万6438件となり、前年より0.2%増加しました。
これにより、生活保護申請は6年連続の増加となりました。
今回の調査から見えてくるポイントは次の通りです。
生活保護申請は6年連続増加
2025年の申請件数は25万6438件
単身世帯の増加が背景
被保護世帯は164万6424世帯
高齢者世帯が54.9%を占める
日本社会の高齢化や単身世帯の増加は今後も続くと考えられ、生活保護制度の役割はさらに重要になるとみられています。
社会の変化とともに、生活保護制度のあり方や支援の仕組みも今後注目されていくでしょう。